映:ワンダフルライフ

監督:是枝裕和

制作国:日本

以下はDVDのパッケージの裏に書かれたあらすじ。

>>

月曜日、霧に包まれた古い建物にやってきた死者たちに、質問が投げかけられる。「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい。いつを選びますか？」選ばれた思い出は職員たちの手で再現され、映画となる。そして、その思い出だけを胸に天国へ旅立つことができるのだ。自分の人生を振り返り、悩み、後悔し、思い出にふける死者たちと、それを手助けし、土曜日に開かれる上映会へ向けて準備をすすめる職員たち。それぞれの感情は揺れ動いていく…。

"思い出の選択"をテーマに繰り広げられる、一週間の物語。

>>

ドキュメンタリーのようなカメラワークと役者の演技。中には一般の方もいたようで、自然な語り口はその所以かと。

しかし設定はまさにファンタジー。誰も知る由も無い、死んだ後の世界。

相反する設定と演出だが、不思議とその世界に引き込まれていった。

死者は自分が選んだ思い出以外忘れてしまう。

だから"選択しない"という"選択"をする者もいる。

その気持ちが痛いほど分かるのだ。

彼らの大切な思い出たちは、思ったよりも小さくて日常に溶け込んでしまいそうなものだった。

声を上げて喜んだ大きな記憶よりも、静かに心臓の音を聞くような小さな記憶。

自分ならどの思い出を選ぶかと考えさせられる。

悲しくなってしまうから、私はあまり考えないようにしたけど。

自分の幼い頃の家族との思い出、初恋の思い出、夢を追いかけていた頃の思い出。

幸せな思い出はどれも少し苦しい。

どうしたって戻れないし遠ざかるばかり。

だから何歳で死んでも、たくさんの思い出で満たされるように生きたいと思う。

戻りたくて仕方ない思い出を今も作りたい。

作品の評価はそれぞれだし、私も何度も観たいとは思わない。しかし今生きているということ、或いは昔生きていたこと、その意味を考えたり希望が持てたりした気がする。

うん、いい映画だ。

あと初めて見たけどキャストの小田エリカが可愛い。イイネ！

予告動画↓

https://m.youtube.com/watch?v=7tyq0tWwBsA